安全リレーモジュールは、国際規格ISO13849-1で規定された安全システムを構築するコントローラです。
非常停止スイッチや安全スイッチのような入力機器と強制ガイド式リレーやコンタクタのような出力機器を監視し、「安全を確認できたときだけ機械の起動を許可する」といった制御を実現します。
主に強制ガイド式リレーと電子回路の組み合わせで構成されており、プログラムは必要ありません。
シンプルな安全システムを構築するとき、使用される安全リレーモジュールは構成できる制御カテゴリが決まっており、その多くはカテゴリ3か4です。 しかし、お客様の機械には動力の大小や、接近する頻度の高い・低い部位などがあり、安全システムに要求されるレベルはさまざまのはずです。
安全に強みを持つIDECなら、機械の安全システムに求められるパフォーマンスレベル c~eに対して、最適なリレーモジュールのご提案が可能です。
ISO13849-1とは?
ISO13849-1とは、安全に関する国際規格のグループ安全規格(タイプB規格)の中で最も重要な規格の1つとして、 制御システムの安全関連部に関して規定された国際規格です。
この規格は、リスク低減方策として制御システムを使用する場合に必要となる、 システムの時間当たりの危険側故障確率(パフォーマンスレベル)について規定しています。
パフォーマンスレベル(PL)とは?
2006年「ISO13849-1」が2006年に見直されました。 機械の安全性を従来の構成のみで決定する「カテゴリ」ではなく、信頼性などの要素を加味した「パフォーマンスレベル(PL)」として分類されるようになりました。
機能の安全機能を実行する部分を「制御システムの安全関連部」と言いますが、 安全関連部のハード・ソフトにはリスクの大きさによって実現性能が求められるため、その性能を規定するための区分レベルを「パフォーマンスレベル(PL)」としています。
改訂の背景には、安全機器部品や制御方法が時代によって変化し、従来の規格では部品の信頼性や品質による安全性が十分に考慮されていなかったことがあげられます。
強制ガイド式リレーと一般リレーとの違い
強制ガイド式リレーは電流増幅というリレー本来の目的に加えて、溶着など接点の状態を確認することができる機構を有していることが特徴です。 具体的には、リレーの各極をガイドによって機械的に連動させることで、実際に電源遮断するa接点とは別のb接点の通電状態を監視することでa接点がどちら側に固定されているか確認することができます。 安全制御で使用され、セーフティリレーモジュールやセーフティコントローラによってこの接点を監視します。
セーフティコントローラとの違い
セーフティコントローラは、安全リレーモジュールと同様に、制御システムの安全関連部における論理部の役割を担う安全機器です。 CPU機能を活用することで機械の安全確保に必要なロジック処理や様々な安全機器の組み合わせを簡単に設定し、より複雑な装置に対応することができます。
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